ドラン
アンドレ・ドラン(Andre Derain)
野獣派のリーダー
フォーヴィスムあるいは野獣派と呼ばれる絵画スタイルに属するひとり。1900年からヴラマンクと共同のアトリエに住み、ルーヴル美術館で知り合ったマティスと共に1905年南仏に滞在、同年のサロン・ドートンヌに、この二人の友人やデュフィ、ヴァン・ドンゲンらと共に参加して、フォーヴィスムの中心的画家となった。極度に単純化したデッサンに現実離れした派手な色使いで風景や人物を描きました。
1919年には、バレエやオペラの衣装や舞台装飾を手がけ、また晩年まで挿絵や彫刻なども制作しています。では、そんなドランについて当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
ロマネスク彫刻や黒人彫刻の関心からキュビスムに
保守的に作風にこだわらず、時代の移り身に合わせ変遷を繰り返した作家でもあります。1907年頃から、烈しい原色を捨てて、構成の問題に立ち向かい、やがてセザンヌやピカソの影響をあわせて、キュビスムにも移行します。なお主な作品の技法は、油彩、水彩、デッサン、版画など。
1920年以後は15世紀イタリア・ルネサンスの画家たちにも傾倒
やげて古典への復帰をかかげ、ためらうことなく昔の巨匠をモデルにして量感と構成を厳しく追求しました。なおその「1920年以後の作品」は、アート市場上では評価は低く、やはり前期を中心とした「フォーヴィスム時期の作品」の方が高額になります。国内のアート市場での流通も「1920年以後の作品」が多いのが現状です。
ドラン 略歴
1880-1954
フランスのパリ郊外のシャトーに生まれる。
1898年 | アカデミーカリエールで学び、マティスを知る。 |
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1905年 | 「コリウールの港の船」を制作。サロン・ドートンヌでフォーブ(野獣派)の幕開けとなる。 |
1908年 | アトリエ「洗濯船」にてピカソ、ブラックらと交流。 |
1916年 | 大戦中のパリ、ポール・ギョームの画廊で初の個展。以後ギョームが彼の画商となる。 |
1928年 | イギリスにてカーネギー賞を受け、ロンドンで展示。 |
1931年 | ポール・ギョームの画廊で大回顧展。 |
1939年 | ニューヨーク、ピエール・マチス画廊での大個展。 |
ドラン 代表作品
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- ≪テーブル≫
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- ≪夜の英国国会議事堂≫など
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