スーチン
シャイム・スーチン(Chaim Soutine)
エコール・ド・パリの異端
ロシア出身のフランスの画家。エコール・ド・パリの画家の一人でもあるが、その中で最も個性的で異質だった。身のまわりに高まるキュビスムの波にもほとんど興味を示さず、またフォーヴィスムとは異質だが激しい表現主義的な作風で、死んだ動物や風景、肖像画などを描き、その赤色は血を連想させるほどの生々しさをもっていた。
レンブラントからクールベやセザンヌにいたる巨匠の作品を研究し、小説、哲学書を乱読したとのこと。では、そんなスーチンについて当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
鮮烈な色彩とうねるようなタッチ
強いデフォルメを特色とした画風の風景、肖像画を残しているスーチンですが、肖像画の中には意外と子供を被写体した作品もあります。主な作品の技法は、油彩、パステル、デッサンなど。
対象がそなえる実在感をあらわし
表現しようとしたのはあくまで自身の眼でとらえた現実世界の姿そのもので、異郷に生きたユダヤ人画家として不安や絶望、孤独な想いを感じながらも厳しい現実への目線は忘れなかったようです。ただそんなスーチン作品ですが、日本国内では展覧会での鑑賞以外拝見することは難しいです。版画なども油彩同様国内でのアート市場で出品されることは稀です。
スーチン 略歴
1893-1943
リトアニアで11人兄弟の10番目として生まれた。
1913年 | パリに出たシャイムはしばらくコルモンのアトリエ(画塾)に通い、集合アトリエのラ・リュッシュ(蜂の巣)の仲間と交際するようになる。 モディリアーニ、藤田嗣治とも親しかった。 |
---|---|
1923年 | 「バーンズ・コレクション」で名高いアメリカの大コレクター、アルバート・C・バーンズが画廊に掛かっているシャイムの全作品を買上げた。 |
スーチン 代表作品
-
- ≪ケーキ職人≫
-
- ≪マドレーヌ・カステンの肖像≫など
絵画査定・絵画買取について、作品の技法・真贋など、いろいろなお悩みがあるかと思いますが、お気軽にご相談下さい。
>