河鐘賢
河鐘賢(ハ・ジョンヒョン) Ha Chong-Hyun
韓国単色画の重鎮
70年代半ばから「接合」を主題に、厚い絵具を細かく織られた黄麻袋の背面から押し出す技法で作品を制作。主な作品には、赤、青、朱色の三色が使用され、その色合いは木造建築や伝統楽器の装飾など韓国の平凡な環境を示しています。また80年代に入ってからは、作風に変化も現れ、水平方向と垂直方向のストロークが交互に繰り返されるなど、独自のスタイルを形成しました。韓国単色画(ダンセッファ)の主要な作家の一人です。
一方でアーティストであるだけでなく、40年以上にわたって弘益大学校美術大学の教授を務め、またソウル市立美術館の館長(2001年から2006年)を歴任しました。では、そんな河鐘賢(ハ・ジョンヒョン) について当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
モノクロームから原色への移行
主な作品種類は油彩などのほとんどが平面作品。1960年代、1970年代は、新聞用紙、木材くず、キャンバスに取り付けられた有刺鉄線などの非正統的な素材を利用し、3色以下で構成された作品が中心だったが、近年は原色も使用し、エネルギッシュな作風に変遷も。
国内では三重県立美術館に所蔵品はありますが
近年、国際的に「韓国抽象絵画」は注目されてますが、河鐘賢(ハ・ジョンヒョン) もその一人です。ただ残念ながら作品の流通に関しては、海外・韓国国内が主流になり、オリジナル作品が国内のアート市場で出品されることは、ほぼ無いのが現状です。
河鐘賢(ハ・ジョンヒョン) 略歴
1935-
韓国慶尚南道に生まれる。
1959年 | 弘益大学校美術大学絵画科卒業。 |
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1965年 | 第4回パリ青年ビエンナーレ(フランス)。 |
1967年 | 第9回サンパウロ・ビエンナーレ(ブラジル)。 |
1973年 | 韓国現代美術1957-1972・造形と反造形展(名東画廊、ソウル)。 |
1974年 | 第6回カーニュ国際絵画展(フランス)。 |
1975年 | 第3回インド・トリエンナーレ(ニューデリー)。 |
1977年 | 第14回サンパウロ・ビエンナーレ(ブラジル)。 |
1979年 | 韓国美術今日の方法展(美術会館、ソウル)。 |
1980年 | アジア現代美術展(福岡市美術館)。 |
1982-83年 | 現代紙の造形・韓国と日本(ソウル、京都)。 |
1983-84年 | 韓国現代美術展ー70年代後半・ひとつの様相ー(日本、ソウル)。 |
1985年 | 第3回ヒューマン・ドキュメンツ’84/’85(東京画廊、東京)。 |
1986年 | ’86ソウル・アジア現代美術展(国立現代美術館、ソウル)。 |
1987年 | 第3回富山国際現代美術展(富山県立近代美術館)。 |
1988年 | 韓国の4人展(東京画廊、東京)。 |
1989年 | 広島・ヒロシマ・Hiroshima(広島市現代美術館)。 |
1993年 | 第42回ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア)。 |
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