浜口陽三
浜口陽三（はまぐちようぞう)
個性を超越したカラー・メゾチントの開拓者
和歌山県生まれの版画家。黄、赤、青、黒の四色を重ねて刷るカラー・メゾチントの銅版画を完成させ、やはりこの技法を現代に蘇生させた。さくらんぼ、レモンやブドウが闇の中で少ない光を可能な限り吸収して、もしくは反射させて妖しく浮かび上がる空間を静謐で神秘的な独特の作風で作り上げた。
東京・日本橋には、ヤマサ醤油株式会社が開設した「ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション」があります。また奥様は同じく版画家の南桂子。 では、そんな浜口陽三について当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
独学で油彩画や銅版画を試み
ジャンル問わず、図柄によって、評価や査定額が大きく変動することもあります。画家それぞれに人気のモチーフがあり、人気な図柄ほど評価や査定額が高いのが現状です。日本の版画界では、長年愛好家や購入者に人気な図柄に対して高値がつく事が多いです。暗闇と果物などの静物を中心に世界観を構築している浜口陽三ですが、やはり「さくらんぼ」が描かれた作品が人気。またメゾチントの作品で「パリの屋根」は高額になります。
渡仏時にカラー・メゾチントを習得
主な作品種類はカラーメゾチント・紙、メゾチント・紙、ドライポイント、リトグラフなど。
浜口陽三 略歴
明治42年(1909)-平成12年(2000)
和歌山県広川村に生まれる。
| 1930年 | 東京美術学校（現東京藝術大学）彫刻科中退。パリに移住。 |
|---|---|
| 1933年 | サロン・ドートンヌに出品。 |
| 1938年 | パリで水彩画と版画の最初の個展開催。 |
| 1953年 | 関野準一郎、駒井哲郎と共に日本銅版画家協会を創設。 |
| 1957年 | 第1回東京国際版画ビエンナーレで国立近代美術館賞受賞。第4回サンパウロビエンナーレ国際美術館グランプリ受賞。 |
| 1961年 | 第4回リュブリアナ国際版画ビエンナーレグランプリ受賞。 |
| 1982年 | 北カリフォルニア版画大賞展グランプリ受賞。 |
浜口陽三 代表作品
- ≪パリの屋根≫
- ≪22のさくらんぼ≫など
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