塙賢三

塙賢三

塙賢三（はなわけんぞう)

童画的詩情をたたえた素朴派

茨城県土浦市出身の昭和後期に活躍した洋画家。サーカスや道化をおもな主題とした。背景を一色に塗り、三角帽子の道化の顔を大きく描いた作品で、独持のメルヘン的画風を示した。

実家は菓子の製造や問屋業を営み、父親はお菓子職人でもありました。そんな境遇が作風に反映されているのかもしれません。では、そんな塙賢三について当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。

哀愁をたたえた抒情的な「道化」

洋画だけでなく多くの絵画では、図柄によって、評価や査定額が大きく変動することもあります。画家それぞれに人気のモチーフがあり、人気な図柄ほど評価や査定額が高いのが現状です。日本の画壇では、長年コレクターや購入者に人気な図柄に対して高値がつく事が多いです。昭和30年代後半よりサーカスやピエロを主題にしてきた塙賢三。やはり塙賢三作品の場合、ピエロが描かれた作品が人気です。

鮮明な赤や黄色などを基調にした暖かいマチエールで

また無地に近い背景に豆人形のような人物を小さく描きこむ作品でも知られました。主な作品の技法は、油彩、水彩、鉛筆など。

塙賢三 略歴

大正5年(1916)-昭和61年(1986)

茨城県土浦市に生れ、東京で没。

昭和21年	戦後間もない再建された二科展に≪水郷風景（A）≫など2点を出品して初人選。以後同展に出品を続ける。
同25年	同会35周年記念賞を受賞。
同37年	二科展会員になった。サロン・ドートンヌの会員でもあった。この間の同33年アメリカに渡りニューヨークなどで個展を開いたのちヨーロッパをまわって35年に帰国する。
同43年	第53回展に≪語らい≫を出品して会員努力賞受賞。

塙賢三 代表作品

• ≪ふるさと≫など

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