絵のあるお部屋の良さ
1.照明について
ダクトレールは早めに検討。早めに絵の大きさや目的で電球を選ぶ。
つるした照明の位置を自由に動かすことができるダクトレール。絵にスポットライトを当てて間接照明を楽しめ、絵のレイアウトの幅も広がります。
また目的や絵の大きさによって、電球を使い分けることもできます。ミニクリプトン電球は中~大サイズの絵、ダイクロイックミラー電球は小~中サイズの絵に向いてます。
設置が難しい場合は、絵の下にサイトボードを置き、両脇にスタンドを置いて照らすなどの工夫で雰囲気を出すといいです。
2.ピクチャーレールについて
壁を傷つけずに絵の移動が可能。標準仕様の物件もある。
ピクチャーレールとは、絵をつるすために取り付ける、フック付きのレールのこと。天井取付型と壁面取付型があり、壁にクギなど絵を掛けるための取り付け金具を打ちつけずにすみます。
フックには、固定タイプとランナータイプがあり、ランナータイプを取りつけると一度ピクチャーレールに取りつけると取り付けた絵がそのままスライド移動させることが可能です。フックからワイヤーをつるし、先端に取り付けたハンガーに絵を掛けます。
3.絵はどこに置いたらいいのか?
壁目線の高さが見やすい位置。地震による落下も想定。
絵の飾り付けは、目の高さ(床から150cm前後)に中心がくるように、かつ絵と壁がなるべく平行になるように掛けるのがベストです。よく見受けるのが、壁の高い位置に上部を前に倒して、やや下向きに掛ける飾り方ですが、その方法は昔、鴨居に額を掛けていた頃の名残だと言われてます。
日本は地震が多いので、落下した際に危険が生じる場合に絵を飾るのは避ける事が大切です。ピクチャーレールを使用している場合は、ハンガーにホテルなどで盗難防止にも使われる「セキュリティハンガー」を選ぶといいです。
また廊下から入った正面に壁があるつくりになっているリビングでは、そこに絵を飾れば入室した際のサプライズ効果が大きいです。
額装で絵は変わる
1.額装の重要性
額縁の色から、絵の中で強く見える色が決まるので、自分がその絵の主題だと思う部分の色を選ぶといいです。質感については作品のテイストにマッチしたものがよいでしょう。
マットは、水彩やポスター等の平面的な作品に立体感を出すだけでなく、幅を広く取ることで小さな絵をゴージャスに見せることができます。作品に使われている色より彩度が低い(暗めの)ものを選んで、絵に視線を集中させるようにすると、絵の背景に使われている色を選ぶと失敗が少ないと思います。
2.身近なものも額装次第で素敵なインテリアに
絵にはまだ手が届かなくても、写真やポスターを部屋に飾っているという人は多いと思います。写真など手近なものも、額装次第で重厚に見せることができます。
写真は、家庭で撮影したものを飾るのもいいですが、写真ギャラリーなどで購入することもできます。著名な写真家の作品でも絵より手ごろな価格で購入するのもよいでしょう。
専門のデザイナー集団が注目を集めるなどインテリアとしても旬なアイテムのテキスタイル(布)は、温かみのある雰囲気を演出します。アメリカでは切手やコインをを額装して飾ることもあるそうです。
3.絵や額装のお手入れ方法
せっかく買ったお気に入りの絵、いつまでも美しく保つよう気を配りたいです。まず絵の取り扱いの基本は、直接日光と高温多湿を避けることが大切です。
日光や照明の光を多く浴びると、作品の退色や変質を招きます。額装の保護板には退色を防ぐUVカットタイプのものもあるので、日当たりの良い部屋に絵を飾る場合は検討してみるのもいいでしょう。また気温が20℃、湿度が55%を超えるとカビが発生しやすくなるので、梅雨時に注意が必要です。
額装の手入れは、ガーゼのような柔らかく乾いた布でから拭きをします。アクリル保護板を使用している場合は、静電気でホコリが付着しやすく、ガラス板を選ぶ方もいますが、大きな作品だと重量がかさむため、アクリル板しか用意できない場合もあります。
お気に入りの絵を探す
1.運命の絵との出会いには、事前の調査が大切
絵の購入場所は主にギャラリーなどですが、インテリアショップ、デパートなどでも買えます。
ギャラリー関連の情報は、美術専門誌や専門サイト、大規模なイベントだと一般誌から情報を得ることもできます。
コレクションの傾向・価格帯など、ギャラリーごとのカラーを事前の情報収集で見極め、自分の好みや予算に合わせて、出向くギャラリーを選ばれたほうがいいでしょう。ひとりの作家を基準にすると相場をつかみ易いでしょう。憧れの作家に手が届かなくても、同じギャラリーで似た作風の手ごろな絵が見つかることもあります。
2.ギャラリーは怖くない! 臆せず質問を
ギャラリーに初めて足を運ぼうという人の中には、高い絵を勧められたらどうしようとか、逆に相手にしてもらえないかもなどと心配する向きもあるでしょう。
「絵の好みは人それぞれなので、無理に購入を勧めることはありません」(当ギャラリー)
多くのギャラリーでは、じっくり絵を見てもらうため、あえて積極的に接客をしないこともあるので、質問があれば担当者に話しかけてみるといいです。
通常の販売のほか、個展や企画展などのイベントも開催しているので、展覧会感覚で出かけて最初の足がかりにするのもいいでしょう。
またギャラリーでの買い物は、基本的に一括払いが多いですが、分割が応相談のところもあるでしょう。
3.やっぱり気になる絵のお値段
オークションがニュースになるような数億円の絵から、無名画家の家まで、絵の値段は初心者にはなかなか見当がつかない。
リトグラフ(版画)だったら10万円以下でも選択肢が豊富です。また若手の作品なら1万円台で見つかることも可能です。
ギャラリーによっては新人作家を支援するための企画展を定期的に開催しているところもあります。若手の作品の収集には成長次第で絵の価値が上昇する楽しみもあります。