レヴィタン
イサーク・レヴィタン(Isaak Levitan)
ロシア・リアリズム風景画の立派な後継者
1890年代のロシア風景画を先導した画家。抒情的感覚で自然の営みを鮮やかに描き、20世紀初頭の風景画に大きな影響を残した。1880年代、1890年代に移動派(移動展覧会協会。ロシア各地で移動展覧会を行なった集団。)の抒情的風景画の伝統を発展させ、豊かにした。だが、1900年、まだ40歳の若さでこの世を去った。
自然の抒情的描写と外光的表現
主な作品の技法は、油彩、水彩、鉛筆など。アレクセイ・サヴラソフから自然の抒情的描写を、ヴァシリ・ポレノフから外光的表現を学んだレヴィタン。1880年代には印象主義的表現も取り入れ、1890年前半は物語性を強めた。さらにフィンランド、イタリア、フランス、スイスを歴訪し、印象主義的表現に立ち返った。
レヴィタン 略歴
1860-1900
ポーランド立憲王国アウグストゥフ県(現リトアニアのマリヤーンポレ群)キバルタイのシュテットル(ユダヤ人コミュニティー)に生まれた。
1873年から1884年まで | モスクワ絵画・彫刻・建築学校でアレクセイ・サヴラソフらに師事。 |
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1877年、1878年、1881年 | 小銀メダルを得る。 |
1884年より | 移動派展に出品。1891年よりその会員となる。 |
1897年 | ミュンヘン分離派芸術協会会員。 |
1898年から1900年まで | モスクワ絵画・彫刻・建築学校の風景画教室を指導。モスクワ及びモスクワ郊外で制作活動。 |
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