石本正
石本正(いしもとしょう)
イタリアのロマネスク壁画に魅了された日本画家
島根県出身の昭和後期から平成にかけて活躍した日本画家。初期の骨太の線は次第に繊細な描線へと変わり、統一的な色感と正確な写実、独特の感受性をもって、個性的な作風を示した。描く主題も人物や風景を多く題材としたが、昭和31年第20回新制作展に≪双鶴≫≪野鳥≫を出品して以後、鳥をテーマにした作品を発表。昭和40年にはイタリアに旅行してフレスコ画に感銘を受け、その後しばしばイタリアに旅行。その年の第8回日本国際美術展に同地を取材した≪街≫を出品している。さらに昭和39年第28回新制作展に≪舞妓≫を出品。このころより裸婦の舞妓をテーマに制作し、新制作展のほか、昭和49年同会日本画部が独立しあらたに結成した創画会に作品を発表。鋭い感性による官能的で細やかな女性美も追求した。
官能的で細やかな女性美
花鳥、人物、風景と幅広い主題を手がけてきた石本正ですが、やはり「舞妓」の作品が人気。主な作品種類は紙本・彩色、水彩、素描など。鑑定機関は東京・虎ノ門の東京美術倶楽部になります。
石本正 略歴
大正9年(1920)-平成27年(2015)
島根県に生まれ、京都で没。
昭和19年 | 京都市立絵画専門学校日本画科を卒業。 |
---|---|
同22年から | 日展に出品。 |
同25年 | 創造美術展に出品し、初入選。 |
同27年 | アメリカ大使館主催のサロン・ド・プランタンで第一賞を受賞。 |
同34年 | 横山操、加山又造と轟会を結成した。 |
同41年 | 京都市立芸術大学助教授、45年同教授となり、後進の指導にあたった。 |
同46年 | 芸術選奨文部大臣賞と日本芸術大賞を受賞した。 |
同49年 | 加山又造らと創画会の結成に参加して会員になった。 |
石本正 代表作品
- ≪三人の少女≫
- ≪二人の踊子≫など
絵画査定・絵画買取について、作品の技法・真贋など、いろいろなお悩みがあるかと思いますが、お気軽にご相談下さい。