鴨居玲
鴨居玲(かもいれい)
人間の根底に潜む闇や葛藤を描き続けた異形の画家
金沢美術工芸専門学校(現金沢美術工芸大)卒業で、昭和後期の洋画家。虚無的な空間美を描いて、現代の不安や人間の深層心理を鋭く突く作風で知られた。
放浪を重ね、絶望感にとらわれた末に57歳で自ら命を絶ちました。では、そんな鴨居玲について当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
多くの自画像も描いた
洋画だけでなく多くの絵画では、図柄によって、評価や査定額が大きく変動することもあります。画家それぞれに人気のモチーフがあり、人気な図柄ほど評価や査定額が高いのが現状です。日本の画壇では、コレクターや購入者に人気な図柄に対して高値がつく事が多いです。鴨居玲の場合、「酔っぱらい」、「道化師」など、やはり不安や孤独を表現した人物画が人気です。
4年間ほどスペイン・ラマンチャに滞在
作品の技法に関しても本画なのか?版画なのか?作技によっても評価や査定額が変わります。洋画に関しては、やはり油彩画が水彩画やデッサンより高額な値がつきます。鴨居玲の場合、主な作品の技法は、油彩、グアッシュ、パステルなど。ただ書き込みの激しいパステル画でも、比較的評価が高い場合もあります。なお鴨居玲の鑑定機関は東京・虎ノ門の東京美術倶楽部になります。
鴨居玲 作品
≪裸婦≫
≪手のエスキース 蛾と手≫
鴨居玲 略歴
昭和3年(1928)-昭和60年(1985)
石川県金沢市生まれ。神戸で没。*出生については諸説あり。長崎生まれとも。
昭和24年 | 金沢美術工芸大学卒業。在学中に二紀展初入選。同年二紀同人に。 |
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昭和29年 | 二紀展で同人努力賞。 |
昭和33年 | 二紀展同人賞受賞。 |
昭和34年~昭和36年 | フランスに滞在。シェル賞、昭和会展で受賞を重ねる。 |
昭和44年 | 安井賞受賞。 |
昭和48年 | 二紀展文部大臣賞を受けた。 |
昭和57年 | 二紀会委員を経て、同会を退会。 |
鴨居玲 代表作品
- ≪静止した刻≫
- ≪私の話を聞いてくれ≫など
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