金煥基
金煥基(キム・ファンギ) Kim Whanki
韓国抽象絵画の先駆者
1930年後半から前衛的な活動を行ってきた韓国モダニズムの第一人者であり、「韓国の抽象美術の父」とも呼ばれています。1933年に日本大学美術学科に留学し、藤田嗣治と東郷青児にも師事。1937年には韓国に戻り、すぐに母国で抽象絵画の先駆者としての地位を確立しました。1956年から1959年はパリに一時的に滞在した後、最終的に1963年にニューヨークに移り、晩年もこの地で終えました。ピカソ、フェルナン・レジェやマーク・ロスコの影響を受け、西洋のスタイルと、山、梅、朝鮮の磁器などの韓国の伝統的な主題との融合を務めた。晩年は豊かな青味を帯びた灰色、格子、点と線で構成される抽象絵画など穏やかなモノクローム調な作風になっていった。
1992年には、韓国のソウル市に同作家の財団によって煥基美術館が設立されました。 では、そんな金煥基(キム・ファンギ)について当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
2019年香港のオークションで作家個人のレコードを更新
2014年ごろから「韓国抽象絵画」も世界中のコレクターから注目を集めており、韓国抽象美術の先駆者だった金煥基(キム・ファンギ)の作品も競売大手クリスティーズの香港オークションで1971年制作の作品「宇宙」が132億ウォン(約12憶2,000万円)で落札されました。同作家の作品でのこれまでの最高落札価格は、前年のソウルオークションの香港オークションで85億ウォンで売れた。
国内では福岡アジア美術館に所蔵品はありますが
ただ金煥基(キム・ファンギ)に関しては、海外・韓国国内が主流になり、オリジナル作品が国内のアート市場で出品されることは、ほぼ無いのが現状です。
金煥基(キム・ファンギ) 略歴
1913-1974
全羅南道 新安群 箕佐面に生まれる。
1933年 | 日本大学美術学科へ入学。 |
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1948年 | 劉永国(ユ・ヨングク)、李揆祥(イ・ギュサン)らと「新事実派」を結成。 |
1963年 | 第7回サンパウロ・ビエンナーレに韓国代表として参加。絵画部門で名誉賞を受賞。同年ニューヨークに渡る。 |
1964年 | J.D.ロックフェラー三世財団より1年間奨学金を授与される。 |
1970年 | 韓国日報主催の第1回韓国美術大賞展で大賞受賞。 |
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