古賀春江
古賀春江(こがはるえ)
西洋の新しい造形を追いかけながら、純朴な詩情を謳いあげた
福岡県久留米市の浄土宗のお寺に生まれた画家。キュビスム風な画風から、次第に童画的表現から超現実主義へ展開した。画家を志して上京後、はじめはキュビスムに影響を受けたが、次第にパウル・クレーの影響を受け童画的な表現に移リ、さらにジョルジョ・デ・キリコ風のシュルレアリスム(超現実主義)へと関心を深め、幻想的な画風へと変化していった。やがて日本におけるシュルレアリスムの先駆者となった。
38歳で亡くなり、そう長くなかった画家活動のなかで、晩年は作家の川端康成とも親交がありました。では、そんな古賀春江について、当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
西洋のモダンと自らの風土との間で
特徴のモンタージュ(さまざまなイメージを合成する)技法によって作られた作品は展覧会などの鑑賞以外では拝見することも難しく、多くが風景画作品。またはその代表的な作品を没後制作されたエスタンプ(複製版画)が中心。しかも国内のアート市場でも、画家活動が少ない事もあってか、寡作の作家の方に入ります。
構成された新時代の夢
主な作品種類は、油彩、水彩、鉛筆、版画など。なお鑑定機関は東京・虎ノ門の東京美術倶楽部になります。
古賀春江 略歴
明治28年(1895)-昭和8年(1933)
福岡県久留米市生まれ。東京で没。
大正元年 | 上京、太平洋画会研究所に学んだ。 |
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大正2年 | 日本水彩画研究所に入り、石井柏亭に師事した。 |
同3年 | 帰郷して僧籍に入り良昌と改称、呼び名を春江とした。 |
同5年 | 日本水彩画会会員。翌6年二科展初入選。 |
同7年 | 宗教大学を退学し、画業に専念。 |
同11年 | 第9回二科展二科賞を受賞、中川紀元らと前衛グループ・アクションを結成。 |
古賀春江 代表作品
- ≪素朴な月夜≫
- ≪単純な哀話≫など
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