小出楢重
小出楢重(こいでならしげ)
西洋美術の根底にある「歴史と伝統と雰囲気」をもとに
大阪出身の二科展で活躍した大正から昭和初期の洋画家。初期の写実的な画風から、次第に独自の様式化で、明確なフォルムの裸婦の秀作を残した。また風景画においても心象表現を盛リ込んだ作風で異彩を放っている。
43歳という短い生涯で関西を中心に活躍し、独特の「日本人の油絵」を生み出した。では、そんな小出楢重について、当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
「裸婦の楢重」とも称され
洋画だけでなく多くの絵画では、図柄によって、評価や査定額が大きく変動することもあります。画家それぞれに人気のモチーフがあり、人気な図柄ほど評価や査定額が高いのが現状です。日本の画壇では、長年コレクターや購入者に人気な図柄に対して高値がつく事が多いです。小出楢重の場合、もちろん裸婦が人気ですが、静物画や風景画もある程度の評価は高い。ただ国内のアート市場では、画業の期間が少ない事もあってか、寡作の作家の方に入ります。
生活の洋風化から習得
主な作品の技法は、油彩、水彩、鉛筆など。またガラス絵や、谷崎潤一郎『蓼喰う虫』などの挿絵を描きました。なお鑑定機関に関しては、大阪の「にいファインアーツ」が窓口で「小出楢重の会」になります。
小出楢重 略歴
明治20年(1887)-昭和6年(1931)
大阪生まれ。兵庫県芦屋で没。
大正3年 | 東京美術学校卒業。 |
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大正8年 | 第6回二科展≪Nの家族≫が樗牛賞。 |
大正9年 | ≪少女お梅の像≫で二科賞を受賞。 |
大正10年 | ヨーロッパに渡り、翌年帰国。 |
大正12年 | 二科会会員になる。 |
大正13年 | 鍋井克之らと大阪に信濃橋洋画研究所を創立。関西洋画壇の指導者として活躍した。 |
小出楢重 代表作品
- ≪Nの家族≫
- ≪寝台の裸婦≫など
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