ユトリロ
モーリス・ユトリロ(Maurice Utrillo)
哀愁と詩情に満ちたパリの街角
エコール・ド・パリの画家。モンマルトルの曲がりくねった通りや路地を好んで描き、壁などの色に用いられた独特の白が印象的。ありふれた街の風景を描き、時代によって作風の変換した。建物、街路、公園、教会など都市の情景を多く描きながら、その建築物がそこで生活している人間の肖像のように人格化されており、絵画の厳格な構図と色彩のハーモニーに満ちていた。
生粋のフランス人で、絵画をほとんど独学で習得したが、少年時代からアルコール依存症の治療受けており、晩年も療養所や精神病院の入退院を繰り返していました。では、そんなユトリロについて当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
時代によって作風の変換を
初期の「モンマニーの時代」から「白の時代」、「色彩の時代」と作風の変換を遂げできたが、やはり1907年から14年ごろの「白の時代」の作品の評価が高く、価値も高い傾向です。パリの風景、建物の作品がほぼ人気だが、その中でもラパン・アジル(パリ18区のモンマルトルにある酒場)が描かれた作品を好む傾向が多い。
やはり贋作も多い作家で
鑑定人は長らくモーリス・ユトリロ協会のジャン・ファブリス氏が務めていたが、現在は同協会のセドリック・パイエ氏に。
晩年は絵はがきや写真をもとに作品制作
作品の技法に関しても本画なのか?版画なのか?作技によっても評価や査定額が変わります。洋画に関しては、やはり油彩画が水彩画やデッサンより高額な値がつきます。ちなみにユトリロの主な作品の技法は、油彩、グワッシュ、パステル、版画など。
ユトリロ 作品
≪サン=ドニ≫
≪小塔のあるホテル≫
≪夕暮れのラパン・アジル≫
ユトリロ 略歴
1883-1955
フランス・パリのモンマルトルの文筆家、モデルの家庭に生まれる。
1907年 | パリの街頭を描きはじめる。 |
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1909年 | サロンに初出品。 |
1910年 | 画商リボートと専属契約。 |
1922年 | ポール・ギョーム画廊での個展。これ以後、写真や絵葉書をもとに制作することが中心になり、自己の模倣的役割を続ける。 |
ユトリロ 代表作品
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- ≪ラパン・アジル≫
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- ≪コタン小路≫
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- ≪パリのサント=マルグリート教会≫など
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