三栖右嗣

三栖右嗣

三栖右嗣（みすゆうじ)

生命感を確かな写実力で表現

神奈川県出身の昭和から平成にかけて活躍した洋画家。≪北海道シリーズ≫、≪林檎園シリーズ≫など確かな写実力を示す作品で注目され、独自の光の表現と重厚な絵具の質感により対象の存在感に迫った。虚飾をすべて拭い去った透徹した描写によるリアリズムが多くの人々に衝撃を与える。大地や野、海、林檎や草花をテーマに、執拗なほどの緻密な描法で表わす力の潜む作品を通して、真の生命感を求め続けている。

美術団体に属さず個展を中心に活躍

洋画だけでなく多くの絵画では、図柄によって、評価や査定額が大きく変動することもあります。画家それぞれに人気のモチーフがあり、人気な図柄ほど評価や査定額が高いのが現状です。日本の画壇では、長年コレクターや購入者に人気な図柄に対して高値がつく事が多いです。「自然」を中心にしたテーマを描いてきた三栖右嗣ですが、「林檎」や「コスモス」を描いた作品が人気です。主な作品種類は油彩、鉛筆、版画など。

三栖右嗣 略歴

昭和2年(1927)-平成22年(2010)

神奈川県に生まれる。埼玉県で没。

昭和27年	東京芸術大学油絵科の安井曽太郎教室を卒業。
同30年	一水会展に≪室内≫を出品し、初入選。以後、59年まで同会に出品するが、60年から70年まで一切の作品発表をやめ、表現技術を磨き力を貯える。
同46年	個展を開催。
同47年	ヨーロッパとアメリカを旅行。旅行中のアメリカでアンドリュー・ワイエスに会う。
同50年	沖縄海洋博覧会の「海を描く現代絵画コンクール」に≪海の家族≫を出品し、大賞を受賞。
同51年	第19回安井賞展に≪老いる≫を出品し、安井賞を受賞。
同54年	スペイン・マドリードにて個展を開催。

三栖右嗣 代表作品

• ≪海の静物≫
• ≪老いる≫など

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