向井潤吉
向井潤吉(むかいじゅんきち)
生涯をかけて「民家」を描いた
戦前は二科会を中心に作品を発表し、戦後は行動美術協会の創立に参画して、精力的に制作活動を続けてきた向井潤吉は、写実的な画風で広く一般に親しまれてきました。特に戦後間もなく同作家が始めた日本各地を旅して、藁葺き屋根の民家を描いた仕事は、失われてゆく民家の貴重な記録として、また日本人の心のふるさとを再確認する仕事として、人々に多大の感銘を与えてきました。
民家を描き出したきっかけは、民俗学者の柳田國男らが手がけた「民家図集」を目にして、戦災で失われる家々を描き残しておきたいと思った事が始まりだったそうです。では、そんな向井潤吉作品について、当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
詩情あふれる古民家
洋画だけでなく多くの絵画では、図柄によって、評価や査定額が大きく変動することもあります。画家それぞれに人気のモチーフがあり、人気な図柄ほど評価や査定額が高いのが現状です。日本の画壇では、長年コレクターや購入者に人気な図柄に対して高値がつく事が多いです。向井潤吉の場合、もちろん藁葺き屋根のある民家の風景画が人気です。
北海道から鹿児島まで旅をして民家を
作品にもよりますが、100万~250万ほどする作品が中心です。
長年愛用したアトリエ兼住居を
作品の技法に関しても本画なのか?版画なのか?作技によっても評価や査定額が変わります。洋画に関しては、やはり油彩画が水彩画やデッサンより高額な値がつきます。向井潤吉の場合、主な作品種類は油彩、版画、パステルなど。
向井潤吉 作品
≪日本の民家~糸魚川街道≫
≪丹波下山の冬≫
≪武蔵野春雪≫
向井潤吉 略歴
明治34年(1901)-平成7年(1995)
京都で生まれ、東京で没。
大正5年 | 京都市立美術工芸学校を中退し、関西美術学院で学び、その後川端画学校、信濃橋洋画研究所で学んだ。 |
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昭和2年 | 渡仏しグラン・シュミエールで西洋絵画研究に専念した。 |
昭和11年 | 二科会会員になった。 |
昭和20年 | 行動美術協会創立に参加して会員になった。 |
向井潤吉 代表作品
- ≪漂人≫
- ≪早春の水路≫
- ≪春叢≫など
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