小倉遊亀
小倉遊亀(おぐらゆき)
みずみずしい無心の追求
滋賀県大津市出身の女流日本画家。奈良女子高等師範学校(現・奈良女子大学)卒業後、女子高で教師生活を続けながら、安田靫彦に師事。人物、花鳥、静物を得意とし、大胆な構図や明るい色彩で、日本画に近代感覚を取り入れた作品を多く描いている。対象に宿る美しさを追求するために精神的な無心であることを創作の方針としていた。
50歳を越えて世に広く認められた遅咲きの画家で、結婚後鎌倉に在住して、105歳の長寿を全うしました。では、そんな小倉遊亀について当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
生活感あふれる陶器とマッチした静物画
日本画だけでなく多くの絵画では、図柄によって、評価や査定額が大きく変動することもあります。作家それぞれに人気のモチーフがあり、人気な図柄ほど評価や査定額が高いのが現状です。国内の日本画では、長年愛好家や購入者に人気な図柄に対して高値がつく事が多いです。小倉遊亀の場合、人間味溢れる人物画も魅力的ですが、国内の美術市場の流通としては、椿や菖蒲など花が描かれた作品が人気です。
輪郭の奥にひそむ本質
主な作品種類は絹本・彩色、紙本・彩色、版画など。変わったところで紙・墨で描かれた書的な作品も多くある。
長く北鎌倉に住まれ
なお鑑定人は同作家の孫で画廊鉄樹の小倉健一氏。
小倉遊亀 作品
≪古九谷徳利と白椿≫
≪紅梅と古九谷≫
≪童女≫
小倉遊亀 略歴
明治28年(1895)-平成12年(2000)
大津市に生まれ、鎌倉で没。
大正6年 | 奈良女子高等師範学校を卒業。 |
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大正9年から | 在学中、安川靫彦に師事した。 |
昭和元年 | 日本美術院展に初人選。 |
昭和7年 | 女性として初めて日本美術院同人になった。 |
昭和37年 | ≪母子≫で日本芸術院賞を受賞。 |
昭和51年 | 日本芸術院会員になった。 |
昭和53年 | 文化功労者。 |
昭和55年 | 文化勲章を受章した。 |
平成2年から平成8年 | 日本美術院理事長をつとめた。 |
小倉遊亀 代表作品
- ≪O夫人坐像≫
- ≪径≫
- ≪浴女≫など
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