岡田謙三
岡田謙三(おかだけんぞう)
アメリカで見つけた東洋的な静かなる抽象表現
神奈川県横浜市出身の洋画家。フランスに留学中に藤田嗣治と交友を結び、帰国後、印象派を意識した作品を描き続けました。やがて、1950年にニューヨークに移り、日本的感性を盛り込んだ抽象作品へと変化しました。
留学のフランスから帰ってきた後の1929年に目黒区自由が丘にアトリエを築き、近郊に住んでいた荻須高徳、海老原喜之助らと交友を結んでいたそうです。では、そんな岡田謙三について当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
二科会では叙情的で甘美な具象画を発表
前作後作ともに落ち着いた色合いの作品ですが、価格に関しましてもそれほど値の開きがなく、安定した評価です。主な作品の技法は、油彩、水彩、鉛筆など。
「幽玄」をもとした「ユーゲニズム」
新天地ニューヨークで新たな抽象作品を求め、画伯自身が命名した。やはり真贋も重要になってきます。特に原画の場合、作家によっては鑑定の有無が決め手になります。日本の画壇では、作家それぞれに鑑定機関を設けております。なお岡田謙三の鑑定機関は東京・銀座の日本洋画商協同組合鑑定登録委員会になります。
岡田謙三 略歴
明治35年(1902)-昭和57年(1982)
横浜市生まれ。東京で没。
大正11年 | 東京美術学校入学。中退。 |
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同13年 | フランスに留学。パリでは藤田嗣治グループの一員であった。 |
昭和2年 | 帰国後踊子シリーズを描き続ける。 |
同4年~ | 二科展に出品。 |
同12年 | 二科会会員となる。 |
同25年 | 渡米、以後ニューヨークに住んだ。 |
同30年 | 第3回サンパウロのビエンナーレ展で受賞。 |
同33年 | 第29回ヴェネツィアのビエンナーレ展で受賞。 |
同35年 | アメリカ合衆国市民権を取得。 |
同42年 | 第8回毎日芸術賞。 |
岡田謙三 代表作品
- ≪元禄≫
- ≪入江≫など
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