斎藤三郎
斎藤三郎(さいとうさぶろう)
フラメンコの踊り子を平滑なマチエールで
埼玉県出身の洋画家。昭和15年召集に応じて戦地で画家になることを決意。やがて独学で絵を学び、昭和37年初めて渡欧。スペインに立ち寄りその風物に魅せられたものの、その後10年余りは風景や花をテーマに描く。60年代は抽象画に取り組み、造形研究に傾注していたが、やがて人物を中心とした具象画ヘ転じる。昭和47年第57回二科展で≪セビージャの祭≫が内閣総理大臣賞を受賞。以来、しばしばスペインに取材。アンダルシアのフラメンコシリーズをはじめスペインの風物や祭りの風景などを描き続けた。
戦地では多くのスケッチを描き、素描の才能を開花しました。では、そんな斎藤三郎について当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
背景と群像との巧みな画面構成
女性像や風景画をテーマに描いてきた斎藤三郎ですが、やはりスペインのフラメンコを描いた作品が人気。主な作品の技法は、油彩、水彩、鉛筆、版画など。
明暗の明確なコントラストを特色に
やはり真贋も重要になってきます。特に原画の場合、作家によっては鑑定の有無が決め手になります。日本の画壇では、作家それぞれに鑑定機関を設けております。なお斎藤三郎の鑑定機関は東京・銀座の日本洋画商協同組合鑑定登録委員会になります。
斎藤三郎 略歴
大正6年(1917)-平成8年(1996)
埼玉県熊谷市生まれ。浦和市で没。
昭和15年 | 東京物理学校を中退して、第二次世界大戦に出征。 |
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同21年 | 第31回二科展に≪向日葵≫が初入選。以来同展に出品を続ける。 |
同23年 | 第33回二科展に≪敗戦の自画像≫を出品して、特待賞を受賞。 |
同25年 | 第35回二科展に≪信仰の女≫を出品して、二科賞を受賞。のちに会員に推挙。 |
同36年 | 第46回二科展にてパリ賞を受賞。 |
同44年 | 第54回二科展にて青児賞を受賞。 |
同47年 | 第57回二科展にて総理大臣賞を受賞。 |
平成2年 | 勲四等瑞宝章を受章。 |
斎藤三郎 代表作品
- ≪夏草≫
- ≪別府風景≫など
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