白髪一雄
白髪一雄(しらがかずお)
身体表現の可能性を追求
日本におけるアクション・ペインターの先駆けとして知られる。綱にぶら下がって、足で絵具を広げる手法を行っていた。具体美術を代表する画家。吉原治良に師事し、1955年(昭和30)に具体美術協会に会員として参加。その中心的存在として第1回展より1970年の第20回展まで出品を続ける。
1957年フランス人美術評論家のミシェル・タピエが来日。同氏の提唱するアンフォルメルを体現する絵画として位置づけられ、国際的にも高く評価されるように。 そんな白髪一雄について当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
「具体美術」の中心作家
近年、国内外で再評価されている日本の前衛美術「具体美術」。具体美術のメンバーを中心に作品の価格が高まっている現状ですが、その中でも1、2の人気作家です。
1971年には僧侶となり、製作活動を続ける
同じ作家でも、どうしても作品のクオリティは年代によって変わってきます。「描き」が細かく完成度が高い作品や、作家の全盛期の作品は、評価や査定額が高くなる傾向があります。現代アートでは、制作歴の少ない作家に対しては他のジャンルほどの差がないとも思われます。白髪一雄の場合、比較的60年代前後の作品の方が人気です。
白髪一雄 作品
≪おごそかなる観衆≫
≪戦国七強シリーズ:趙≫
≪赤い旗≫
白髪一雄 略歴
大正13年(1924)-平成20年(2008)
兵庫県尼崎市生まれる。
昭和23年 | 京都市立美術専門学校日本画科を卒業するが、洋画に転じて吉原治良に師事する。 |
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同27年 | 村上三郎、金山明、田中敦子らと「0会」の結成に参加。 |
同30年 | 具体美術協会に会員として参加。 |
同32年 | ミシェル・タピエに認められ、彼の推進するアンフォルメル運動に参加。アクション・ペインティングによる奔放で強烈な作品を次々と発表 する。 |
同34年 | イタリア・プレミオ・リソーネ展で買上賞を受賞。 |
同40年 | 第8回日本国際美術展に≪丹赤≫を出品して優秀賞を受ける。 |
同46年 | 比叡山延暦寺で修業し僧となる。 |
同47 | 具体美術協会が解散。その後は個展を中心に活動。 |
白髪一雄 代表作品
- ≪水滸伝シリーズ≫
- ≪中国古代歴史シリーズ≫など
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