菅井汲
菅井汲(すがいくみ)
曖昧さを排除した普遍的な空間構成
神戸生まれの昭和から平成かけて活躍した抽象画家。日本の紋章にイメージを発する明快な色彩と形状の組み合わせによるダイナミックな空間構成で、抽象造形と日本美の接点を追求。現代の都市生活を反映するようなスピード感と合理性を持つ、緊張感あふれる作風を示した。
1952年単身フランスに渡り、亡くなるまで40年以上にわたりパリを拠点に制作。 そんな菅井汲について当ギャラリーの見解をお伝えさせていただきます。
幾多の作風の変貌
大胆な筆致で描かれた象形文字を思わせる画面から、明快な色調と簡潔なフォルムを持つ抽象へも作品を移行しました。
マルチプル作品も制作作品の技法に関してもオリジナルなのか?版画なのか?作技によっても評価や査定額が変わります。現代アートに関しても、やはりオリジナルが版画などより高額な値がつきます。菅井汲の場合、主な作品の技法は、油彩、グワッシュ、コラージュ、立体、版画など。また1971年ごろから同じパターンと色彩の組み合わせによる無数の可能性と版画の複製芸術的性格の追求から立体的なマルチプル作品も制作。
菅井汲 略歴
大正8年(1919)-平成8年(1996)
兵庫県神戸市生まれ。同地で没。
昭和27年 | フランスに渡り、リトグラフ、シルクスクリーンや油絵の技法を駆使した抽象絵画を追求した。 |
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同36年 | 日本国際美術展で優秀賞。 |
翌37年 | ベネチア・ビエンナーレでデビッド・ブライト基金賞。 |
同40年 | サンパウロ・ビエンナーレで最優秀外国作家償を受賞するなど国際的に高い評価を得た。 |
同41年 | 芸術選奨文部大臣賞を受賞した。 |
菅井汲 代表作品
- ≪朝のオートルート≫
- ≪空間「力学」≫など
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